本展では、“昭和学園教育の礎”をテーマに本学園教育の基礎を成す3つの特殊文庫資料をはじめ本学の前身日本女子高等学院や創立に係る資料、さらに2025年度の新収資料をご紹介します。
3文庫とは、創立者人見圓吉の精力的な収集と学生・教員の近代文学とその周辺の研究成果により築かれた「近代文庫」、学母人見緑の遺徳を偲んで創設した「女性文庫」、第2代理事長人見楠郎が本学園の理想とする教育を追求すべく収集した「トルストイ文庫」です。併せて3文庫以外の特殊文庫の由来や、創立関係者らの肖像写真、自筆資料、著作物をご紹介します。
2025年度の新収資料からは、尾崎紅葉の「
紅葉
山人
金色
夜叉
遺稿
」と印章をご紹介します。紅葉は代表作である「金色夜叉」を胃病を抱えながら執筆、遂に未完のまま35歳という若さで世を去りました。原稿には添削の跡も残っており、試行錯誤しつつ執筆した様子が窺えます。19点の印章には紅葉の号などが彫られています。この他、紅葉の門弟である泉鏡花の「
白鷺
」、北原白秋作詞山田耕筰作曲の「解消節」、小村
雪岱
の「蓮の中のおせん」、鏑木清方の挿絵画稿「
日照前
の四」「
花
売
女
2 七夕」を出陳。雪岱の瑞々しい色遣いと、清方の単彩原画ならではの繊細な
筆致
には目を惹かれます。
本展により、本学園教育の志の継承と、新たな研究活動の進展への寄与を願っております。
2026年10月7日
昭和女子大学図書館