統計・社会調査

社会調査の流れ

以下はおおよその流れです。実際の調査では、担当の先生の指導にしたがってください
 
  1. 事前準備
    1)問題・課題の明確化
    2)事前調査(図書館のデータベース(統計類)やインターネットで問題・課題について調べる)
    3)調査計画の立案(調査の5W1H(What, When, Where, Who, Why, How)を明確にする)
  2. 調査
    1)調査の了承を得る(調査の許可が必要な場合、先生の許可を得るようにする)
    2)事前調査
    3)本調査
  3. 集計・分析
    1)ソフトウェア(Excel、SPSSなど)、プログラミング(Python、Rなど)による集計・分析
  4. 発表
    1)レポート
    2)発表(プレゼンテーション)

事前調査のための参考資料

調査を始める前に、統計・データをどのように読み、活用するか理解しておきましょう。自分の研究に関する統計・データに目を通し、どのような研究が行われているか、まとめておきましょう。

統計・データに関する入門書を読む

統計・データの読み方に関する図書

データをどう読むか、どう扱うかを知っておくことは、自分自身が調査をどう設計するか考えるときにも役立ちます。ここでは、昭和女子大学図書館で読める図書の一部を紹介します。統計・社会調査・統計学が初めてのかたは、まず、こちらのリストにある本から読んでみてください。
 
  • Factfulness : 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣 / ハンス・ロスリング, オーラ・ロスリング, アンナ・ロスリング・ロンランド著 ; 上杉周作, 関美和訳(4F開架室 002.7/Ros)
    「事実に基づく世界の見方を教え、とんでもない勘違いを観察し、学んだことをまとめた一冊。」 (日外アソシエーツ「BOOKデータASP」より)

  • 統計で騙されない10の方法 / ティム・ハーフォード著 ; 上原裕美子訳(4F開架室 350.1/Har)
    「賢く統計を使いこなす人はなにに注意しているのか?嘘のデータに騙されずにどんな真実を見ているのか?統計データを疑うばかりでは世界のリアルが見えてこない。好奇心と健全な猜疑心を持ち感情やバイアスの罠を回避しいまのトレンドを見通す術をFTの人気コラムニストが伝授。」(日外アソシエーツ「BOOKデータASP」より)

  • 1歩前からはじめる「統計」の読み方・考え方 [第2版] / 神林博史著(4F開架室 350.1/Kan)
    「統計情報を正確に読み、理解し、情報を正しく他者に伝える力を身につけましょう。皆が統計のことをもう少し理解すれば、世の中はもっと良くなるはず!使用データをアップデートし、基礎的事項を拡充した第2版。」(1歩前からはじめる 「統計」の読み方・考え方[第2版](ミネルヴァ書房)より)

  • データサイエンス「超」入門 : 嘘をウソと見抜けなければ、データを扱うのは難しい / 松本健太郎著(4F開架室350.1/Mat)
    「世論調査の秘密、GDPの真実、今どきの若者論のウソ…ニュースで学ぶ、かんたんデータサイエンス!」 (日外アソシエーツ「BOOKデータASP」より)

昭和女子大学図書館の蔵書から統計資料を探す

統計データに関する資料

統計データは、主に、年鑑・白書・統計資料に記載されています。蔵書検索(簡単検索)で「年鑑」「白書」をキーワードにして検索すると、各分野の年鑑・白書を探すことができます。
主要な年鑑・白書は、3階開架室に配架されています。中央階段近くの参考図書の書架にあります。背の青いRのシールが目印です。(セルフラーニング - 論文・レポートのための資料案内 - 資料の特徴と選び方(資料種別)- 参考図書 - 年鑑・白書
例)
  • 『厚生労働白書』
  • 『文部科学白書』
  • 『科学技術・イノベーション白書』

4階の各分野の書架にも、年鑑・白書があります。
例)
  • 『OECD教育DX白書 : スマート教育テクノロジーが拓く学びの未来』(375.19/Oec/2021)
  • 『エシカル白書』(519/Esh/2022)
  • 『観光ビジネス未来白書 : 統計に見る実態・分析から見える未来戦略』(689/Kat/2022)

統計資料は、4階開架室にもあります。背のラベルの上段の数字が「35」から始まっています。
例)
  • 『〈国別比較〉危機・格差・多様性の世界地図 : データが語る改善への道しるべ』(350.9/Smi)

インターネット・データベースから統計資料を探す

図書だけでなく、インターネットや本学契約データベースでも統計が利用できます。
インターネット
本学契約データベース

    社会調査の種類

    社会調査には、定性調査定量調査があります。定性調査とは数値化できない「質」を扱った調査であり、見る調査(観察)や聞く調査(インタビュー)があります。定量調査とは数値化できる「量」を扱った調査です。質問紙を作り回答してもらう方法と、Webサイト上で質問に回答してもらう方法があります。
    それぞれの調査には特徴があります。自分の立てた問題・課題に適切な調査方法を選んでください。

    定性調査 - 見る調査(観察)

    見る調査は、朝顔の生活日記のように一定のテーマ(人や物事など)の変化を追う時に効果的です。見る調査では、そうした一定のテーマの変化を記録したものがデータになります。(西山敏樹, 常盤拓司, 鈴木亮子著(2015)『実地調査入門 : 社会調査の第一歩』 p.26)

    定性調査 - 聞く調査(インタビュー)

    「聞く」調査は、文字通り、人に一定の物事に対する意見や志向等を深くたずねる調査です。「聞く」調査は、母集団が小さいグループについて調査するとき、また、調査票で定量的に調べたことについて個々の肉声を細かく拾いたいときに有効です。調査する人と回答する人が1対1で行う個人インタビューを個人インタビュー調査、調査する人が1対多数(6名から8名程度)で行うグループインタビュー調査に分けられます。(西山敏樹, 常盤拓司, 鈴木亮子著(2015)『実地調査入門 : 社会調査の第一歩』 p.27)
    個人インタビュー
    個人インタビューは、回答者一人に肉薄して深く掘り下げられた回答を得ることに適した調査法です。(西山敏樹, 常盤拓司, 鈴木亮子著(2015)『実地調査入門 : 社会調査の第一歩』 p.28)
    グループインタビュー
    グループインタビューは、6名から8名の回答者一人ひとりの意見や志向を質問すると共に、その個人間の共通項や差異を見るのに効果的な方法です。(西山敏樹, 常盤拓司, 鈴木亮子著(2015)『実地調査入門 : 社会調査の第一歩』 p.28)

    定量調査 - 質問紙による調査

    質問紙に聞きたい項目をまとめ、配布された者はそれに回答を記入する形になります。質問用紙を大量に配布することができれば、記入された回答から、量的に豊富なデータを効率よく入手することができます。(西山敏樹, 常盤拓司, 鈴木亮子著(2015)『実地調査入門 : 社会調査の第一歩』 p.29)

    定量調査 - Webによる調査

    質問紙調査では、全国へ質問紙を多数配布するとなると、往復輸送や回答者抽出に一定のコスト、すなわち資金や時間がかかることになります。ところが、電子メールを一斉に回答者候補に配布して、回答できるWebサイトに誘導し回答してもらえば上記の資金や時間を大きく削減することが可能になります。(西山敏樹, 常盤拓司, 鈴木亮子著(2015)『実地調査入門 : 社会調査の第一歩』 p.30)

    統計・社会調査に関する資料の探し方

    統計・アンケートに関する資料は、請求記号を利用して分類で探すこともできます。
    分類で探すときには、蔵書検索(OPAC)の高機能検索を利用します。プルダウンメニューから請求記号を選び、探したい資料の分類の数字(図書の背ラベルの上段に書かれている数字)を入力します。
    ※高機能検索の使い方は、セルフラーニング - 図書の探し方 - STEP1 蔵書検索 - 高機能検索も参考にしてください。

    探す手順

    高機能検索を選ぶ
    高機能検索を選ぶ
    図書館ホームページから蔵書検索(OPAC)にアクセスします。画面右上にある「高機能検索」のボタンをクリックします。
    プルダウンメニューから「請求記号」選ぶ
    プルダウンメニューから「請求記号」選ぶ
    高機能検索の画面が表示されます。▼ボタンを押すといくつか検索項目の候補がでます。「請求記号」を選びます。
    分類(数字)を入力して検索する
    分類(数字)を入力して検索する
    検索窓に分類の数字を入れます。分類の数字は、図書の背ラベルの上段に書いてある数字です。下記に「調査・社会調査に関する資料の分類リスト」があります。その中から、数字を選んで検索してみてください。

    調査・社会調査に関する資料の分類番号リスト

    • 統計:350~
    • 社会調査:361.9
    • 統計学:417
    • 集計・分析
      • OAソフト(Excelなど):007.63
      • プログラミング(Python、Rなど):007.64
      • 統計ソフト(SPSSなど):417
    • レポート作成:816.5
    • プレゼンテーション
      • プレゼンテーションソフト(パワーポイントなど):007.63、336.4
      • プレゼンテーション:336.4、336.5
     
    参考図書(辞書・事典など)を探すときは、分類の数字の前に「R」をつけます

    【参考】論文・レポート作成、プレゼンテーションのための参考資料

    論文・レポートの作成や口頭発表・プレゼンテーションの方法についての参考資料は、セルフラーニングを参考にしてください。

    お問い合わせは、図書館レファレンスカウンターへ
    メール:libinfo@swu.ac.jp
    TEL:03-3411-5430 内線:1930
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