図書館特別展「コレクション紹介 1970’s~1980’s」
1970~1980年代の昭和女子大学は、昭和49(1974)年2月に理事長の世代交代があり第2代理事長に人見楠郎が就任し、同年4月から平成元(1989)年にかけて大学院文学研究科及び家政学研究科修士課程を、大学院文学研究科及び生活機構研究科に博士課程を設置、昭和63(1988)年にボストン昭和女子大学を開設し、教育・研究機関として急成長しました。この20年間は、大学図書館としても当然のことながら大学院生の専門的かつ高度な研究に有用である資料の収集に努めた発展期であり、本学図書館史上重要な年代といえるでしょう。昭和45(1970)年当時139,421冊の蔵書が10年後には書庫を満杯にする勢いで増加、昭和37(1962)年に新築した5階建て総坪数515坪の図書館(現6号館)を増改築して昭和55(1980)年に総坪数約1,003坪の図書館が竣工し、近代文庫も同図書館4・5階の延157.3坪に移設しました。図書館と近代文庫を合わせて図書198,409冊、雑誌8,859タイトルの蔵書は、平成2(1990)年には図書289,798冊、雑誌10,617タイトルへと増加し続けました。
今回の特別展では、図書館開設70周年を記念して「特殊コレクションヒストリー」をテーマとし、1970~1980年代に収集した特殊コレクションをご紹介します。貴重かつ学術的価値の高い正富汪洋文庫、上井磯吉文庫、玉井幸助文庫、岩谷泰作文庫、佐々木八郎文庫、宮内秀雄文庫、桜山文庫のほか、大東急記念文庫・洒竹文庫・静嘉堂文庫・竹冷文庫・知十文庫の各貴重資料のマイクロフィルム、近世資料の原本に忠実な複製本である稀書複製会刊行書や元和頃から昭和までの徒然草関係書コレクションといった資料から厳選された初出陳資料も多数あります。多くの皆様にご高覧いただき、本学図書館の特殊コレクションの収集についてご理解が深まれば幸いです。
本展開催にあたり、複製資料の出展についてご快諾いただきました大東急記念文庫、ご協力いただきました株式会社八木書店の皆様に深く感謝し、厚く御礼申し上げます。