図書館特別展「コレクション紹介 1990’s~2000’s」
平成時代30年間にあたる1990~2000年代は、昭和女子大学の拡大期であり、高等教育の多様化に向けて大学教育改革に取り組み、新設・改組を行いました。図書館においても資料収集の拡大・変革期であります。パソコン、インターネットの普及に伴い1997年から全国の学術研究機関の所蔵資料情報を共有する総合目録データベースへの登録を開始し、翌年から図書館の蔵書検索方法としてカード目録に代わるOPAC(Online Public Access Catalog )を導入しました。2002年から海外出版の電子ジャーナルや電子版学位論文の契約を開始し、所蔵資料に限らず世界中の資料を検索して入手できる環境になりました。電子書籍は2013年から導入し、学外からもパソコン、タブレット端末、スマートフォンで利用できます。これにより蔵書数が増大し、現在電子書籍を含む図書は545,391冊、電子ジャーナルを含む雑誌は17,457タイトルとなりました。
図書館開設70周年を記念して「特殊コレクションヒストリー」をテーマとした今回の特別展は、1990~2000年代に収集した特殊コレクションをご紹介します。石田吉貞文庫、在一居士文庫、戸谷三都江文庫、内藤濯文庫、朝日生命文庫、小島信夫文庫、翠園文庫の中から貴重価値の高い資料を出陳しています。中でも、洋画家河久保正名の鈴木重嶺肖像画と重嶺(号翠園)の和歌は必見です。また、フランソワ・ブーシェの『Les cris de Paris』(版画)や歌川国郷の『子供阿楚び』(錦絵)は、18・19世紀(江戸時代後期から明治時代)の作品で、当時の世相、パリの庶民文化、我が国の子どもたちの遊びを描写しています。
多くの皆様にご高覧いただき、本学図書館の特殊コレクションの収集についてご理解が深まれば幸いです。