2019年は、憲政史上初めての天皇の生前退位と、これに伴って「令和」に改元した重要な年であります。4月30日の第125代明仁天皇のご退位に際しては、宮中祭祀「退位礼当日賢所大前の儀」、「退位礼当日皇霊殿神殿に奉告の儀」が行われ、天皇陛下のみが黄櫨染御袍(こうろぜんのごほう)を着用できることを初めて知った方も少なくないでしょう。そして、国の儀式として「退位礼正殿の儀」が行われました。翌5月1日には、令和元年が幕を開け、新天皇即位に関わる国の儀式「剣璽等承継の儀」、「即位後朝見の儀」、8日に宮中祭祀「期日奉告の儀」と「勅使発遣の儀」が行われました。
図書館では、これを祝して「新天皇陛下御即位記念展」全2回を開催します。題字と「令和」は、全日本書道連盟評議員・日本語日本文学科の槍田良枝(朝雨)先生による揮毫です。
第1回は、本学と親交のある皇族方に関する秘蔵資料を中心にご紹介します。上皇陛下明仁様には、皇太子殿下であられた頃、本学を会場として開催された皇太子殿下御成婚奉祝コリー祭にご来臨賜りました。上皇后陛下美智子様は、本学元教授内藤濯と『星の王子さま』を通じて交流がありました。本展では、写真、内藤の和歌に美智子様が曲を付けた「星の王子の……」楽譜(複製)、「星の王子さまの会」の寄せ書き色紙を出陳します。また、フォークダンスの普及に尽力された三笠宮崇仁親王殿下には、第45回昭和祭の際にご来臨賜り、グラウンドで学生とフォークダンスを楽しまれました。16ミリフィルムに収録された当時の映像を初公開いたします。ぜひ御高覧ください。
本展開催にあたり、原資料並びに複製資料の出展についてご快諾いただきました宮内庁書陵部に厚く御礼申し上げます。
令和元年5月21日
昭和女子大学図書館