昭和女子大学創立100周年記念特別展・新収貴重資料展Ⅲ-昭和学園と教育の発展に寄与した人々-
昭和女子大学は、本年2020年9月10日に創立100周年を迎えました。これを記念して図書館では昭和女子大学創立100周年記念特別展・新収貴重資料展を、3回に分けて開催しております。 第3回は「昭和学園と教育の発展に寄与した人々」と題し、大学100周年を記念して新設いたしました、保坂都文庫、人見楠郎文庫、松本昭文庫の資料、及び、新収貴重資料を展示いたします。
本学園草創期の苦難の時代を支え、日本文学科長、第2代図書館長を歴任し、名誉理事となった保坂都は、本学卒業生初の文学博士号授与者であり、生涯、努力を惜しまず学園の発展に貢献しました。附属幼稚園第2代園長、附属小学校第2代校長、附属中学校、高等学校の第4代校長、本学園第2代理事長、昭和女子大学第5代学長を歴任した人見楠郎は、教育に情熱を傾け、学園の発展に尽くし、私学教育を牽引しました。生活美学科長、学監、副学長を歴任し、名誉教授となった松本昭は、日本のミイラ(即身仏)研究の第一人者としても知られ、毎日新聞社時代には作家の吉川英治や井上靖とも親交がありました。この3氏の旧蔵書の寄贈により3文庫を新設する運びとなりました。本展が3氏の歩んでこられた道程を資料と共に振り返る機会となり、今後の歩みに繋げることができましたら幸いです。
新収資料としては、イギリスの文豪チャールズ・ディケンズの蔵書票が貼られた『The Holy Bible』(欽定訳聖書)、『The nursery “Alice”』の初版本、「庭訓往来繪抄(版木)」、尾崎紅葉句軸、尾崎紅葉印譜等蒐集の軸、『釈迦八相倭文庫』、里見弴の葉書、山宮允宛人見圓吉書簡などを取り上げ展示いたしました。なお、尾崎紅葉句軸は、12月11日(金)に限定公開を致しますので、ぜひご覧ください。
最後になりましたが、開催にあたり、ご支援ご協力賜りました関係各位に厚く御礼申し上げます。そして何よりも、多大なるご尽力をいただきました 新設文庫の関係者の皆さまに心から感謝申し上げます。
令和2年11月30日
昭和女子大学図書館