昭和女子大学創立100周年記念特別展・新収貴重資料展Ⅱ-昭和学園を築いた人々-
 昭和女子大学は、本年2020年9月10日に創立100周年を迎えました。これを記念して図書館では昭和女子大学創立100周年記念特別展・新収貴重資料展を、3回に分けて開催しております。 第2回は「昭和学園を築いた人々」と題して、創立に関わった先生がたに関する資料と、新収貴重資料、加えて第1回に引き続き、本学卒業生の歌人馬場あき子氏の文化功労者顕彰を祝して特別展示を、期間限定で開催いたします。 本学の創立から草創期に関係する資料では、人見圓吉が文学者から教育者としての道へ歩み始める動機を語った「教職三十五年」(學苑 第十三巻 第六号)、人見緑が妹夫妻にあてた自筆の葉書、加治いつの東中野校舎時代の第一回卒業記念写真、関東大震災後に松平俊子が考案した女性改良服に関する『ミシン裁縫の伴侶』、松本赳が『クオ・ヴァディス』を日本で初翻訳した『何處に往く』や、坂本由五郎の21篇の詩が収められた『花の詩』など、当時の先覚の行蹟を振りかえる展示となっています。 新収貴重資料からは、金屏風に各巻の絵を散りばめ、煌びやかな世界が描かれた「源氏物語絵貼交屏風」、明治期から昭和期にかけて活躍した10人の小説家、歌人、俳人の短冊を集めた「泉鏡花・与謝野晶子他短冊十枚貼込屏風」、雅楽の演奏様式の一種である舞楽の各演目が描かれた「舞楽図巻」など、いずれも彩色豊かで、目を愉しませてくれます。
 馬場あき子氏の特別展示では、民俗学の評論『鬼の研究』や歌集など多くの著書と卒業論文のテーマ「宜秋門院丹後(ぎしゅうもんいんのたんご)」関係資料等、馬場氏の日本女子専門学校(昭和女子大学の前身)時代から現在に至るまでのたゆまぬ歩みを知ることができます。
 本展をご高覧いただき、女子教育への高い理想を掲げ本学の創立から草創期を築き上げた人々の業跡と馬場氏のご活躍に触れる機会となれば幸いです。

令和2年10月27日
昭和女子大学図書館
昭和学園を築いた人々
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